住宅に不可欠な塀やフェンスには、さまざまなタイプがあります。

現在、フェンスに使われている主な素材はアルミ、スチール、人工木、樹脂などです。

昭和期には高さのあるブロック塀が主流でしたが、地震が多発する日本では倒壊の危険があります。

そのため現在は、軽量で安全性を考慮したフェンスが注目されています。

費用面では、特に化粧ブロックとよばれるデザイン性や高級感のあるブロック塀はフェンスよりも高額になりやすく、コストパフォーマンスを重視する人はブロック塀よりもフェンスを選ぶ傾向にあります。

この記事では、近年注目されている「バイナルフェンス」をおすすめしています。

「バイナル」は日本語読みでは「ビニール」で、PVC(ポリ塩化ビニル、塩ビ)という合成樹脂の一種です。

バイナル製のフェンスを総称して「バイナルフェンス」と呼んでいます。

1970年代にアメリカで普及し始めたバイナルフェンスが、1999年に初めて日本に輸入されました。

外構への利用は日本ではまだ歴史が浅い素材ですが、徐々に需要が高まってきています。

バイナルフェンスの安全性と耐久性、手入れの簡単さ、デザイン性の高さなどが人気を集めている理由です。

フェンスの選択には色やデザインの見た目も重要ですが、高い安全性も求められます。

地震や台風などの自然災害に備え、倒壊や飛散のリスクが低いフェンスが必要です。

その点においても、バイナルフェンスは今後も注目が集まると考えられます。

バイナルフェンスは設置する目的や場所により、いくつかの形状に分けられます。

この記事では以下の6種類について解説します。

・ピケットフェンス

・プライバシーフェンス

・セミプライバシーフェンス

・レールフェンス

・プールフェンス

・ラティスフェンス

ピケットフェンス

目隠しフェンス

ピケットフェンスの「ピケット」とは「杭」や「尖った柱」の意味で、もともとはフランス語です。フェンスの上部に縦板の先端が出ているタイプのフェンスで、バイナル製のピケットフェンスは美しくおしゃれなイメージに仕上がります。

縦板の先端が横一直線に並んでいるストレートタイプのほかに、先端の並びが波打つようにデザインされたタイプも人気があります。高さは1.0メートル前後が一般的で、隣地境界のほかにテラスやベランダにも使われるフェンスです。

プライバシーフェンス

プライバシーフェンスは目隠しフェンスとも呼ばれ、多くの住宅で採用されています。家や庭をフェンスで囲むことで周囲の視線を遮り、外部からの侵入を防止する目的で設置されます。

プライバシーフェンスは「どこで何をしているときに、どこからの視線を遮りたいか」という、遮断する対象を明確にすることが重要です。建物の周囲全体を目隠しするか、部分的に目隠しをするかは、立地や周辺の状況により違ってきます。

外構の工事は、住宅建築の際に同時に行うのが一般的です。しかし住み始めてから目隠しや防犯の必要性が生じ、後付けでプライバシーフェンスを設置することもよくあります。

家族構成やライフスタイルの変化、周辺環境の変化に応じて必要になったケースです。たとえば、子どもの誕生、親との同居、ペットを飼う、ガーデニングや家庭菜園を始めるなど、長い間には様々な変化が訪れます。また、何らかの理由で自宅前道路の交通量が増え、外部の視線が気になり始めるケースもあります。

プライバシーフェンスは、パネルの隙間の広さとフェンスの高さにより、目隠しの度合いが変わります。一般的には隙間が狭く、高さがあるほど目隠し効果は高くなります。

プライバシーフェンスの標準的な高さは、1.8メートル前後です。ブロックを基礎としたプライバシーフェンスは、建築基準法でブロックを含めた高さが2.2メートルまでと定められています。

プライバシー保護は重要ですが、大きな壁のようなフェンスは風にあおられやすい点を考慮しなくてはいけません。フェンス破損の原因で多いのが、暴風によるものです。特に台風上陸が多いエリアでは注意が必要です。バイナルフェンスは安全性や耐久性が高いため、暴風雨から家を守るのに適した素材といえます。

プライバシーフェンスにはパネルを縦につなぐ縦格子タイプと横に渡す横格子タイプとがあります。

縦格子は動くものからの目隠しに適しています。視線を遮りたい場所が公道に面し、通行人や車両が気になるときにすすめられます。縦格子は斜めからは隙間のないフェンスに見え、フェンスの正面に静止した状態からは内部が見えるのが特徴です。

横格子は道路との境界のほかに、決まった場所や人からの視線を遮りたいとき、たとえば隣家との間に向くフェンスです。横格子には、庭が広く見える効果もあります。注意点は横格子のフェンスには手や足をかけやすいため、子どもやペットが乗り越えたり、外部から侵入されたりするリスクがあることです。

セミプライバシーフェンス

バイナルフェンス

セミプライバシーフェンスは、プライバシーフェンスよりも各パネルの隙間を大きくとったフェンスです。プライバシーを保護すると同時に、通気性がよくなりますので、プライバシーフェンスよりも風の抵抗が少ない造りになっています。

セミプライバシーフェンスにも縦格子と横格子の両タイプがあり、特徴はプライバシーフェンスと同じです。

レールフェンス

レールフェンスは、一定の間隔で立てた支柱に、横向きのレールを通した形のフェンスです。牧場や農地などのような広い敷地を囲むのに、よく使われます。

横に通すレールは2本から4本までが標準で、大きな隙間が空いているため目隠しの効果はなく、主に敷地の境界に設置されます。視線を遮らないので圧迫感はなく、フェンス越しの風景も自由に見ることができます。高さは1.0~1.5メートルが一般的です。

プールフェンス

プールフェンスの呼び名は、スイミングプールに設置されているフェンスが由来です。フェンスの上にピケットやパネルの先端が出ていない造りで、フェンスの上部が平らな手すり状の外観が特徴です。

住居用のプールフェンスは敷地の周囲のほか、ベランダやパティオにも設置されます。高さは0.9~1.8メートルで、取り付ける場所により必要な高さが違ってきます。

ラティスフェンス

ラティスフェンスの「ラティス」は、格子模様を意味します。縦と横のパネルが一定の間隔で交差した、チェック柄のように組まれたフェンスです。庭やバルコニーに適していて、おしゃれな外構を希望する人に選ばれています。

ラティスフェンスはガーデニングと相性がよく、季節の花々を植えたプランターを吊るしたり、つるバラやツタを絡ませたりして癒しのある外観を造ることができます。ラティスフェンスの目隠し効果は高くありませんが、植栽と組み合わせると、軽い目隠しになります。高さは0.9~1.8メートルが中心です。

ホームセンターなどで購入できる市販のラティスフェンスは、ほとんどが木製です。木製フェンスは温かみがあり見た目はよいのですが、屋外で使用すると腐食しやすいのが残念な点です。バイナル製のラティスフェンスは耐久性が高いため、木製に代わる素材としてすすめられています。

まとめ

近年、安全性が高く見た目もよいバイナルフェンスへの注目度が高まっています。この記事では、バイナルフェンスの6種類の形について解説しました。

外構のプランを考えるにあたり、どの場所にどのようなフェンスを設置するかは悩むことも多いでしょう。敷地の周囲をすべて同じフェンスにする必要はなく、各種のフェンスを組み合わせたり部分的なフェンスを取り付けたりできます。

バイナルフェンスはオーダーメイドが可能で、高さや幅を使用目的や好みに応じて変えられる点もメリットのひとつです。バイナルフェンス取扱業者のホームページには、多くの施工例が掲載されています。フェンスの素材選びに迷ったときには、ぜひバイナルフェンスを検討してみてください。

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